10月 112012
 

私が会社員だったころ、地方へ転勤となり一時期慣れない土地で一人暮らしをしていた。

そのころは家事などしたことがなく、掃除、洗濯は何とかなったが、致命的なほど料理の経験が無かった。

節約のため自炊していたが、お世辞にもおいしというものが作れるはずもなく、毎日満たされない食生活を送っていた。

その唯一の救いだったのがお昼に食べていた仕出し弁当。

地方の事業所であったため、食堂に入る業者がなかったので弁当持参か、私のような単身者が5人ほど揃えば仕出し弁当の配達のシステムを使う事が出来た。

そのころの格安弁当はおそらく転勤前の私であれば、わざわざ頼むほどの内容でもなかった気がするが、出来もしない自炊で食生活が満たされていないこともあり、その弁当が唯一のまともな食事と言えるものだった。

しかしどうだ。

最近はランチセット程度の予算でかなり豪華な弁当だという事で、実際に来客を招いての同業種懇談会を開催した際にインターネットで見つけた仕出し弁当業者から10人分を注文した際の話。

メニューにを見ると、1000円の幕の内でも厚焼玉子、かまぼこ、ひじき煮、ぶりの煮付け、小芋巾着、わさび漬、照り焼きつくね串とおかずが並び、付け合せのにんじんは桜の花の形に細工切りされている。

肉料理は若干それより高いが、同様に多種のおかずが盛り込まれてちょっとしたごちそうだ。

自分で注文しておきながら、「なんという贅沢な…」と目を丸くしていると来客の方々が、「○○(私の名)さんお昼からずいぶん良いもの食べてるんですね。」とほめていただいた。

「いや、私もこんな立派なものだとは思いませんでした」と思わず本音を言ったが”謙遜”ととられたようだ。

まあ、なんにせよこの昼食でいわゆる”株”が上がった事は確かなようだ。

 Posted by at 9:47 PM

Sorry, the comment form is closed at this time.